三橋順子「新宿「性なる街」の歴史地理」 [02505]

三橋順子「新宿「性なる街」の歴史地理」 [02505]

販売価格: 1,700円(税別)

(税込価格: 1,836円)

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商品詳細

東京・新宿は、歌舞伎町の歓楽街や、ゴールデン街、ゲイタウンとして盛り上がっている二丁目など、様々なカラーが混ざり合って独特の空間になっています。戦後の闇市時代から酒場がひしめき、売春街としても発展した新宿の歴史を、「性」という視点で分析するのが本書です。

時代とともに激しく移り変わりながらも、人間の欲望や闇を受け入れ、他に類のない町であり続ける「新宿」について改めてじっくり考えてみることで、日本の歴史の一つの側面が見えてきます。

B6判/344ページ

(以下、公式サイトより)

ヘテロ、ゲイ、レズビアン、トランスジェンダー……
さまざまな性のあり方が共存するこの街には
かつての買売春地帯
「遊廓」「赤線」「青線」の
忘れられた物語が眠っている

新宿の歓楽街は、酒場、ソープランド、ゲイタウン、女装者のコミュニティ、レズビアンが集まる店などが混在する、他に類のない地域だ。
今にぎやかな歌舞伎町界隈はもともと場末で、戦後まもなく都電の停留所が移転してきて栄えるようになった。闇市に起源をもつ飲み屋街がいくつもあり、非合法な買売春が行われた「青線」だった。
新宿御苑に近い「二丁目」は、江戸の宿場町・戦前の遊廓・戦後の「赤線」といった男と女の色街の跡地だ。1958年(昭和33)の売春防止法で、買売春が黙認されてきた「赤線」は没落、そこに1960年代末からゲイバーが集まりだして、世界有数の「ゲイタウン」が形成されていく。
古地図や写真の中に、街の片隅に、わずかに遺されたかつての「性なる場」の痕跡を掘り起こし、「盛り場・新宿」ができあがる過程を読み解く。


●目次

第1章 「新宿遊廓」はどこにあった?
「飯盛女」――馬糞の中に咲く菖蒲/牧場の跡地にできた「新宿遊廓」/盛り場の「西遷」/新宿遊廓の遺跡/なぜ新宿遊廓は忘れられたのか?/新宿遊廓の遺物/場の記憶
◎コラム1 「廓」という空間
女性だけだった初期の遊里/「廓」の始まり/「廓」の基本形/広い廓内道路/異空間の演出

第2章 「赤線」とは何か(1)――その成立
「赤線」とは?/公娼制廃止と占領軍「慰安所」/「Off Limits指令」と性病対策/集娼制の継続方針――GHQ・警察・売春業者の合作/「赤線」の語源/遊廓から「赤線」へ/もう1つの「赤線」の起源/増殖する「赤線」
◎コラム2 RAAと「赤線」亀戸
亀戸私娼街とその再建/1947年の空中写真から/1954年の火災保険特殊地図/現在に残る建物

第3章 「赤線」とは何か(2)――実態と経済
「赤線」の経営規模/「赤線」は強制売春か?/「赤線」の料金設定/街娼の料金設定/「赤線」女給の収支
◎コラム3 映画に見る「赤線」の客
「赤線映画」レビュー/「赤線」の客の分類

第4章 「赤線」とは何か(3)――その終焉
「赤線」増殖への抵抗/「売春等処罰法案」/「売春防止法」の成立/「売春等処罰法案」と「売春防止法」の問題点/売春のアンダーグラウンド化/警察の姿勢はなぜ変わったのか/「売春防止法」と現代
◎コラム4 昭和33年3月31日「赤線最後の日」の虚構
「赤線」と「螢の光」/東京「赤線」の廃業日/「最後の日」と「螢の光」

第5章 新宿の「青」と「赤」――戦後における「性なる場」の再編
「青線」とは何か/「青線」の出現時期/営業形態と値段/警察の「狩り込み」/建物の構造/東京の「赤線」と「青線」/新宿「青線」の地理的検討/「盛り場」新宿における「赤線」「青線」の位置/「青」と「赤」のその後
◆新宿「赤線」の写真
◎コラム5 朝山蜻一『女の埠頭――変貌する青線の女たち』を読む
「青線」実録小説/「三光町」への移転/通説の誤り/「青線」化
◆朝山蜻一略伝

第6章 欲望は電車に乗って――都電と「赤線」
新宿と洲崎は「はしご」できた/都電の盛衰/「赤線」と都電/ふたたび新宿
◎コラム6 「原色の街」の原色の女

第7章 「千鳥街」を探して――焼け跡・闇市系飲み屋街の記憶
新宿二丁目の「新千鳥街」/「千鳥街」を探す/「千鳥街」であることの検証/「千鳥街」の立ち退き時期/「千鳥街」の成り立ち/「千鳥街」のセクシュアリティ/「追分新地」と「緑苑街」
◎コラム7 「旭町ドヤ街」の今昔
木賃宿が並ぶ街/旭町の歴史/戦後期の旭町/現在の新宿四丁目

あとがき――2つの出会い
新宿歌舞伎町での出会い/台湾での気づき